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智水社

タイトル戦で持将棋はちょっとガッカリ

 大学入試の推薦入試での面接で,思ったような成果が出せなかったと落胆して,家に帰って涙が枯れるまで泣いたという高校生(自分とは面識がない)の話を聞き,世の中にはそんな人もいるんだと感心してしまいました。


 さて今回は,昨日の棋王戦のお話。いろんな作業しながら棋王戦の中継観ていましたが,結果は持将棋。いわゆる引き分けです。将棋に引き分けとかあると?と思われそうですが,実はあるんです。


 ぶっちゃけ萎えました。将棋の醍醐味はやはり詰むや詰まざるやの攻防だと思うのですが,昨日の将棋はそれがまったくなく,なんのスリルもないまま引き分けとなりました。


 もちろん将棋のルールとしてちゃんと存在しているので何の問題もないのですが,でもスッキリと消化できないですよね。自分は無料で観させてもらっているのでそこまでの被害はないのですが,現地でお金払って観戦されているお客さんからするとモヤーっとするのではと思います。


 そりゃタイトル戦なので,負けたくないという気持ちが大きいのもわかりますし,一昔前ならそれでもよかったとは思うのですが,かつてない将棋人気の中で,たくさんの人が映像で観戦できるいい時代になってきたのは感謝ですが,そこで持将棋というのはなんだかな~といった感じです。


 やはり勝負はどうであれ決着をつけてほしかったというのが本音です。プロなので観客が盛り上がる方法をとってほしいと勝手に思うのですが,なかなかそうはならないのでしょうね。


 昨日の対局を観ると現代の将棋って,AIの出現によってすごい手が出る代わりに人間味あふれる手が出なくなってしまったような気がします。勝手な想像ですが。


 昔はおそらく,いい手を指せる棋士より,たとえ負けようが勝負つけに行くような棋士のほうが多かったのでしょうね。まさしく勝負師と表現されるような。そういった棋士が多くなってくれたらより将棋界も盛り上がるのではと思います。

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