top of page
智水社

国破れて山河在り-玄宗皇帝・楊貴妃・杜甫

 昨日は結構暑くて,地元の中学校では運動会の練習中に熱中症で救急搬送された生徒がいたらしく,何事もなければと願うばかりです。



 さて今回は,昨日の塾で話題となった玄宗皇帝のお話。中国の歴代皇帝でも屈指の有名人ですね。


 皇帝在位期間も44年とすごく長く,また波乱万丈の人生を送った皇帝でもあります。それとちょっと調べて初めて知ったのですが,あの中国唯一の女帝である則天武后の孫にあたる人物だったのですね。


 皇帝在位中の前半は開元の治と呼ばれる善政を行い,唐の全盛期を築いた名君だったのですが,後半は楊貴妃に溺れた色ボケじじいと化していまい,それがきっかけで最後は安史の乱という大きな内乱を引き起こしてしまった暗君となっていまいました。ちなみに楊貴妃は傾国の美女と呼ばれていますね。


 しかも安史の乱の直前には,タラス河畔にて当時の世界の2大帝国であるイスラム帝国(アッバース朝)と大唐帝国がぶつかるというタラス河畔の戦いで負けてしまい,唐の没落のきっかけを作ってしまうことにもなってしまいました。またこの戦いでは,唐の捕虜から製紙法がイスラム帝国に伝えられ,いわゆる製紙法西伝という出来事もありました。


 教科書で習う杜甫の「春望」の最初の一説,「国破れて山河在り」という国破れてというのは実は安史の乱のことです。杜甫をして国破れるという表現までさせるという安史の乱のすさまじさがよくわかる表現だと思います。


 このように波乱万丈の人生を送った玄宗皇帝ですが,最後は軟禁状態となりそのまま亡くなりました。


 名君から暗君へ。玄宗皇帝が夢見た大唐帝国は,最後はまさしく幻想となってしまいましたね♪

閲覧数:2回0件のコメント

Comments

Rated 0 out of 5 stars.
No ratings yet

Add a rating
bottom of page