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智水社

微分:平均変化率の分母

 今日から3連休。10月の3連休って晴れの特異日みたいな感じでしたが,今年は雨ですね。しかも今日は寒いし。昔はこの3連休使って旅行行っていたのですが,最近は行けてないです。来年は久々にどっか行く計画立てようかな。


 さて今回は,微分のお勉強で真っ先に出てくる平均変化率のお話。平均変化率と言われたらなんかゴツい感じがしますが,結局のところ中2の一次関数で習う変化の割合のことです。


 数学的にいうと,関数y=f(x)の2点(a,f(a)),(b,f(b))における平均変化率は

  f(b)-f(a)/b-a

となりますね。


 ちなみにf(a)というのは,f(x)というxの関数のxにaを代入したyの値です。


 例えばy=f(x)=2x+1という関数ならば,f(a)=2a+1となり,平均変化率は

  (2b+1)-(2a+1)/b-a

となり,これを計算すると変化の割合は2となり,確かにf(x)=2x+1の変化の割合である2(一次関数の変化の割合はxの係数)と一致します。


 ここまでは高校生のほとんどが復習の感じもあるのでふむふむとなるのですが,y=f(x)の2点(a,f(a)),(a+h,f(a+h))における平均変化率は教科書や授業では

 f(a+h)-f(a)/h

と紹介され,先ほどの平均変化率とちょっと形が違うし,それより分母のhって何?となる高校生が結構います。


 しかし,授業ではその説明がほとんどなく,平均変化率とはこういうもんだと説明されます。高校生からすれば,a+hというあまり見かけない形を見せつけられた上に,しかも今まではふむふむとなっていた平均変化率と全く別物という認識がされます。


 ですから,これを学校で習った高校生は平均変化率の概念がおかしくなり,しかも

  f(a+h)-f(a)/h

を暗記するという愚策に走るようになります。


 では,分母のhとはなんでしょう。実は簡単で,(a+h)-aを計算した結果というだけなんです。


 つまりは,f(a+h)-f(a)/hといのは元々がf(a+h)-f(a)/(a+h)-aだったのです。この式なら,f(b)-f(a)/b-aと同じやんとなると思います。


 ですから,ウチではf(a+h)-f(a)/(a+h)-aの式の方を高校生に紹介しています。そしたら高校生は暗記とかせずに,すんなり平均変化率の計算ができ,このあとに続く微分の定義まですんなり理解します。


 今まで,このことを高校の授業で聞いたことがあるという生徒がほとんどいないので,おそらく学校では暗記に走らせているのでしょうね。まあ数学における暗記作戦はこれだけでなく,いたるところで行われていますからね。


 昔は微分というと,微分・積分・いい気分,といった高校生にとっては全然面白くないオヤジギャグがありました。いい気分で微分や積分を勉強するなら,なるべく暗記などせずに頑張ってほしいと思います。

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