今日は父方のじいさんの命日。じいさんはフィリピンで戦死しました。ですからじいさんの顔は仏壇の上に飾ってある写真でしか知りません。一度ぐらいは,じいさんが見た最後の景色をぜひみてみたいのですが,いつ実現するのやら。
さて今回は,またまた方言のお話。九州以外の場所に行くと,この辺の人たちが話す言葉は日本語とは別言語なのかもと思わされるエピソードがたくさんあります。
前にも書きましたが,例えば『かさぶた』が『つ』だとか,『会ってない』が『AUTO RUN』だとか,他にもいろいろ。
今回は形容詞のお話。標準語では形容詞は『い』で終わる言葉,例えば『暑い』とか『寒い』とか『嬉しい』とか『悲しい』とか。
しかしこの辺では,形容詞は『か』で終わる言葉,例えば『暑か』とか『寒か』とか『嬉しか』とか『悲しか』とか。でも30代よりも下の人たちはもうあまりこういった方言を話さないみたいですが。
九州の外に出ると,あの有名な『よか』でも通じない人もいます。『よか』が通じなかったらもう何もしゃべれないですよね(笑)
んで大学時代に,九州以外の友人たちからどんな形容詞も最後の文字は『か』なのかといった質問を受けました。オイたち世代からすれば,口の動きがもうそうなっていますからね,形容詞を『い』で終わらせることなんてできません(笑)
そんなときに,友人の一人が聞いてきました。『嫌い』は『嫌か』になるん?と。おおそういえば『嫌か』とは言わん。しかし『嫌い』とも言わん。ひょっとして,これは法則破りの言葉か?と思ってしばらく(2秒ぐらい)考えてたら,ある言葉が思いつきました。
『嫌か』じゃなく『好かん』。
そこにいた友人たち全員笑っていました。そしたらその友人がおかわりの質問をします。
じゃあ『大っ嫌い』は?
『いっちょん好かん』
これにはみんな爆笑してくれました。
やはり外にでないといろいろわからないもので,こちらには『嫌い』という言葉が存在しないということをこのとき初めて知りました。
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